
プロテインを飲むと「おなら」や「下痢」の症状が出やすく、膨満感に襲われてしまう方もいると思います。
これはプロテインに含まれる「乳糖」と言われる成分との兼ね合いで発生している可能性があります。
この記事では、
- プロテインを飲むとおならなどが出やすくなる理由
- プロテインを飲むことで起こる体内の変化
などを解説します。
今回の記事の内容
プロテインを飲むと「おなら」や「下痢」が出やすくなる理由
結論からお伝えすると、プロテインに含まれる「乳糖」という成分が、未消化のままで大腸に届いたからです。順に解説しますね。
プロテインに含まれる乳糖
プロテインの成分の1つに乳糖(にゅうとう)といって、
- ブドウ糖
- ガラクトース
という2つの単糖類から構成される炭水化物があります。この乳糖は、牛乳などにも含まれている糖分のことですね。
乳糖は単糖類に分解する必要がある
プロテインに含まれる乳糖を吸収するためには、ラクターゼという酵素が必要になるんですね。
このラクターゼという酵素は、小腸の空腸といわれる細胞内に最も多く存在しています。
プロテインを飲んで小腸に入ってくると、ラクターゼが乳糖に働きかけ、
- ブドウ糖
- ガラクトース
などに分解され、腸管から吸収されて血液の中に入って代謝の過程をたどります。
ラクターゼの活性化は出生直後が最大
僕ら人間は、生まれてすぐにお母さんのおっぱいを飲んで成長しますよね。
このとき、ラクターゼの活性化が最も高まり、乳糖から得られる栄養を吸収しやすくなっています。ただ、年齢を重ねていくとラクターゼの活性化は衰えていくのが自然です。
ラクターゼの処理能力が衰えた状態に乳糖が入ってきてしまうと、小腸で乳糖が消化しきれずそのまま大腸に届くようになります。
乳糖が大腸に届くとおならや下痢が発生する
乳糖が大腸に届くと、元々大腸にいた細菌が反応したり、乳糖を異物として認識して処理をしようと腸内が反応します。
その結果、
- 細菌が反応して、乳糖をガス・二酸化炭素・乳酸に変換する
- 腸内の水分量が増加する
- ガスと水分が増すことで、下痢やおなら、げっぷなどが出やすくなる
という反応が起こります。
日本人は乳糖不耐が約85%
乳糖不耐(にゅうとうふたい)というのは、以下の通りです。
「乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)」は、牛乳の中に含まれる「乳糖(ラクトース)」を消化吸収のため分解するラクターゼという消化酵素の、小腸での分泌不足が原因で起こります。
先ほどもお伝えした通り、大人になるとラクターゼという酵素の活性化が低下しますが、
日本人では約85%の方が乳糖不耐
だと言われています。
ですので、プロテインなどで乳糖を摂取すると、日本人の多くは乳糖を処理しきれないために、おならや下痢が出やすくなるというわけです。
では、こういった原因で発生するおならや下痢は、どうすれば改善できるのでしょうか?
プロテインを飲むと「おなら」や「下痢」が出るときの改善方法
大きく分けると、改善方法は2つです。
大豆(ソイ)プロテインに変える
上記でお伝えした流れは、ホエイプロテインで起こりやすくなります。
もしホエイプロテインを飲んでいる方は、乳糖が入っていないソイプロテインに変えれば症状が改善するはずです。
ソイプロテインは、以下のものがおすすめですね。
- SAVAS ソイプロテイン(粉末)
- Kentai ソイプロテイン(タブレット)
こういった植物性たんぱく質をメインで摂るようにすれば、プロテインを飲んでもおならや下痢は改善できます。
プロテインをやめる
もう1つの方法は、プロテインを飲むのをやめて食事でたんぱく質を補う方法です。
本来プロテインとは“たんぱく質”のことなので、食事で栄養補給ができるのであればとらなくても問題ありません。
もしプロテインの代わりに何かとりたいのであれば、
などたんぱく質が豊富で、間食に適しているものを摂ればOKです。
このように、プロテインを飲んでおならや下痢で悩む方は、こういった対応をすれば問題は解決できると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ちなみに、僕が実際に飲んで下痢などにならなかったプロテインなどもまとめているので、こちらも参考にしてみてください。